高齢者が「運動サービス」を受けるための「施設運営」が開始されるまでの事例

「施設運営」が開始されるまでの事例を紹介します。
※)なお、ここに登場するデイケアサービスは、関東に実在する施設です。いずれくる「介護予防事業」の開始に向けて、まだ「介護予防」の内容が明らかにされていない2006年2月1日から準備を始めていました。

最初に、高齢者の方が「運動サービス」を受けるためには何が必要かを調べました。

必要なもの(ハード関係)
・ 資金・ 建物・ 備品・ 機械・ 送迎車・ その他

必要なもの(ソフト関係)
・ 人材・ 介護予防プログラム・ 運営のノウハウ

ざっと数えただけでもこれぐらいあります。

資金についての説明は差し障りがありますので置いておくとして、まずは『スペース』『ノウハウ』『人材』が大きな課題になりました。

介護予防の運動プログラムの「高齢者向け筋力向上トレーニング」を行うには大型の機器を数台置ける場所が必要です。
フィットネスジムに置いてある「筋力トレーニングマシン」を5〜6台設置できるスペースを確保しなければなりません。
他にも有酸素系マシンの「自転車型トレーニングマシン」や「ランニングマシン」も置かなければなりませんし、ストレッチをするスペースも必要です。

また、トレーニングするだけのスペースがあればいいというものでもありません。
他にも以下のようなスペースがいります。

・会話や団らんができる『コミュニケーション』する場所
・食事や休憩ができる『飲食』する場所
・運動した後に汗を流すことのできる『入浴』する場所
などです。

そしてこれらのスペースをうまく活用するための『ノウハウ』や『人材』が必要不可欠になります。
デイサービスを以前から運営していたこの施設には、機能を回復させるための「理学療法士」がいました。
ですので、新しくはじめる『介護予防事業』は、この「理学療法士」を中心にして、当時在籍していた「介護福祉士」と「ヘルパー」も入れて準備をすすめることにしました。
つまり、今の『ノウハウ』と『人材』はそのままで、不足している部分は外部から取り入れて充実させようという方針にしたのです。

そしてさっそく外部から登用した人材も準備段階から活躍してくれました。その人は『人材募集』をして採用した「元フィットネスクラブ」のインストラクターでした。
彼は複数の箇所のフィットネスクラブでの指導経験があったため、たくさんのトレーニング機器を使用した経験があり、たくさんあるいろいろな機器メーカーの長所や短所がわかっていました。
その彼も参加して、「機器と運動プログラム」を選んだのです。

トレーニング機器については、国内、海外も入れて数社が『介護予防』向けの機器と運営システム(運動プログラム)を販売していたので、その中から選ぶこととしました。
機器の使いやすさやメーカーの特徴などは、知識や経験がないとなかなか分からないものです。そんな時に彼のインストラクターの経験が、おおいに役立ちました。

そして、それから彼の知り合いであったインスタトラクターの女性を2名採用することができました。
人材採用についてもインストラクター時代の経験から「採用基準」などがわかります。また、過去の働きぶりを知っている知り合いなら「即戦力」で使えるかどうかも判断できます。しかも、インストラクター同士は知り合いなので、会話もスムーズにでき、はじめの段階から人材の力が充分にだせることになりました。

以上が実際に「施設運営」が開始されるまでの事例でした。

現在、「運動サービスメニュー」を実施している施設の状況
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